ガラスは、つややかさと透明性が魅力です。成り立ち当初、不透明な素材として出発したガラスは、紀元前8世紀以降、透明な素材へと移行し始めます。すると、中が透け、景色を楽しむことができるガラス器は、世界各地で、ワインやビールなど、おもに酒の登場する場面で利用されるようになりました。ガラス器の歴史は、「Drinking glass(酒器)」とともに発展してきたと言ってもいいでしょう。
本展は、多様な酒器を、それが置かれた情景に着目して紹介するものです。古来より儀式の際、神や力ある者に「捧ぐ」御神酒とともにあった杯、結婚や忠誠を「誓う」盃、自身の地位や権力を周囲に「促す」豪華なゴブレットなど、「捧ぐ」「語らう」「誓う」「促す」「祝い、集い、もてなし、愉しむ」といった、人々の生活の5つのシーンを通してご覧いただきます。飲むための器としてはもちろん、神聖なる酒器から職人技光る賑々しい酒器まで、紀元前14世紀から今現在に至る、約180件の多彩な作品をお楽しみください。
会期
2013年9月11日(水)~11月10日(日)
開館時間
10:00~18:00(金・土は10:00~20:00)
※9月15日(日)、22日(日)、10月13日(日)、11月3日(日)は20:00まで開館
休館日
毎週火曜日
入場料
(当日)一般1,300円、大学・高校生1,000円、中学生以下無料