谷文晁(たにぶんちょう・1763-1840)は、江戸時代後期の関東画壇で中心的役割を担った絵師です。文晁といえば関東南画の大成者として知られていますが、狩野派や円山四条派、土佐派、洋風画をも学ぶなど、各画法の折衷に努めて一家をなした巨匠の一人です。しかし、文晁の多作さと多岐にわたる様式は、彼の活躍ぶりを伝えると同時に実像の把握を困難にしているとも言えるでしょう。一方、文晁は当代一流の文化人たちと親しく交わり、多くの門人を育てました。その人脈の広さは当時の画壇でも際立つものであり、知識人・教養人としても群を抜く、文晁という人物の魅力を物語っています。
本展では、文晁の生誕250周年を記念し、文晁と人々との交流を軸に、彼の画業と功績をたどります。加えて、近年同館の所蔵となった谷文晁筆「石山寺縁起絵巻」を修復後初公開します。文晁の多彩な交友関係から生まれた名画の数々をぜひご覧ください。
会期
2013年7月3日(水)~8月25日(日)
開館時間
10:00~18:00
金・土および7月14日(日)は〜20:00
最終入館時間は閉館の30分前まで
休館日
火曜日
※ただし、8月13日(火)は開館
入館料
一般 1,300円、大学・高校生 1,000円、中学生以下無料
お問い合わせ先
サントリー美術館
TEL. 03-3479-8600