人間の文化と生活には、心の土台となる「野生」の能力が欠かせません。私たちのもつ本能であり、知性でもある野生は、私たちの創造力に大きな刺激を与えるきっかけになります。たとえば、明治時代の日本が生んだ大博物学者、南方熊楠は、偶然の域を超えた発見や発明、的中を「やりあて」と呼び、それを繰り返すことで、粘菌学の領域をはじめ神話学や民俗学にも優れた足跡を残しています。熊楠のような思考の跳躍は、ものづくりや表現の歴史においても、度々その例を見いだすことができます。
現代における野生とはなにか。自身の内に潜む野生をどのように見いだすのか。見たことのない物事の意味をどのように理解し、表現するのか。本展では、思想家で人類学者の中沢新一を展覧会ディレクターに迎え、現代の表現者たちのもつ野生の魅力に着目し、さまざまな作品や資料を通して、その力を発動させるための「野生の発見方法」を紐解いていきます。
会期
2017年10月20日(金)~2018年2月4日(日)
会場
21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1、2
開館時間
10:00~19:00(入場は18:30まで)
休館日
火曜日、年末年始(12月26日(火)~1月3日(水))
観覧料
一般 1,100円、大学生 800円、高校生 500円、中学生以下無料
問い合わせ先
TEL:03-3475-2121(21_21 DESIGN SIGHT)