今でこそデザイナーが地域に根を張り、地方創生や伝統工芸の未来に尽力する姿を日本各地に見ることができます。しかし、城谷耕生がミラノから故郷の長崎県雲仙市に拠点を移した2002年当時、彼の求めた「デザイン」をどれだけの人が想像できたでしょうか。イタリアデザインの巨匠アキッレ・カスティリオーニやエンツォ・マーリらの下で学んだ城谷は、次々と消費される商品のデザインに与するのではなく、九州の伝統工芸の職人たちと共に歩む教師となり、地域の農業や食の研究、町作りと関わるなど、これまでの「デザイン」の枠を大きく超えて活動しました。
今回、城谷との関わりが深いキーパーソンを各地から迎え、2日間にわたる計4回のトークを通じて彼の仕事を解き明かしていきます。それはひとりのデザイナーの仕事を超え、大きく変わりつつある社会や環境に対して、私たちがどのように向かい合っていくのか、これから求められるデザインとは何かを探る機会になるのではないでしょうか。
【スケジュール】
第1回:3/26(土)14:00~15:30│刈水プロジェクトの夢
第2回:3/26(土)17:00~18:30│ものづくりのユートピア
第3回:3/27(日)14:00~15:30│伝統工芸の創造力を耕す
第4回:3/27(日)17:00~18:30│地域に根ざしたデザイン
※新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止のため、各美術展・イベントについては、臨時休館対応等を行っている場合がございます。最新情報は各美術館・イベントの公式ウェブサイトをご覧ください。