10月15日(木)、「2026年度グッドデザイン賞」の受賞結果および最高賞である「グッドデザイン大賞」が発表されました。審査対象数5,111件の中から1,484件の受賞が決定。今年度は「ビジョンに資するデザイン」という視点で選定が行われました。
最高賞となるグッドデザイン大賞(内閣総理大臣賞)に輝いたのは、ヤマハ株式会社の専用マイク付きドラム拡張モジュール「EAD50」です。

「EAD50」は、バスドラムにセンサーユニットを1つ装着するだけで、ドラムセット全体の音を高音質にステレオ集音できるスマートなドラムPAソリューションです。従来はPAエンジニア頼りだった複雑なマイク設営や音響調整を、ドラマー自身が手元で直感的に行えるように変革。生楽器ならではの魅力とデジタル技術を融合させ、練習からオンライン配信まで演奏表現の幅を広げる点や、ドラムセットに美しく馴染む造形が高く評価されました。

表彰式には、ヤマハ株式会社代表執行役社長の山浦敦氏、デザイン研究所所長の川田学氏、デザイナーの風当将文氏が登壇しました。山浦氏は、動画配信やSNSで演奏を共有するなど、誰もが音楽の作り手となる時代において、演奏と配信を繋ぐ新しい音楽体験としてEAD50が生まれたことを説明。今回の受賞について、音・音楽の可能性に挑戦し続ける同社の姿勢が評価されたものと受け止めていると語りました。

続いて川田氏は、機能を大仰に主張せず、ドラムセットに馴染む抑制された表現を選んだことについて、本質を美しく表現し、決して飾らないという同社のデザイン理念を体現したものだと述べ、開発チームを代表して風当氏は、センサーユニット1つで集音・編集・配信まで完結し、ドラマーの活躍の場を広げられる本製品を通じて、演奏者の表現や人生が変わるきっかけになればと期待を寄せました。
講評では、審査委員長の中川淳氏が、EAD50はアコースティック楽器の製造と最新デジタル技術の双方に強みを持つヤマハだからこそ実現できたプロダクトであり、同社の経営ビジョンに見事に合致し、製品から企業姿勢が存分に伝わってくると選定理由を説明しました。

審査副委員長の鈴木元氏は、目の前の合理性だけに最適化するのではなく、どんな未来を作りたいのかという強い意思を持つデザインに深く感動したと述べ、EAD50は企業のビジョンと造形が一貫しており、ヤマハだからこそできることが明確に表現されていると高く評価しました。
今年度の全受賞作や「グッドデザイン・ベスト100」をはじめとする優れたデザインを一堂に展示する「G展・2026年度グッドデザイン賞受賞展」が、10月31日(土)から11月4日(水)までの5日間、東京ミッドタウンにて開催されます。最新のデザイン潮流や未来への試みを体感しに、ぜひ会場へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
編集部 齊藤
「G展・2026年度グッドデザイン賞受賞展」
会期:2026年10月31日(土)~11月4日(水)
時間:11:00〜19:00(最終日は18:00閉場)
会場:東京ミッドタウン内 B1F ホール・アトリウム、4F カンファレンス、5F デザインハブ
主催:公益財団法人日本デザイン振興会
後援:経済産業省、中小企業庁、東京都、日本商工会議所、日本貿易振興機構(JETRO)、国際機関日本アセアンセンター、日本経済新聞社、NHK、World Design Organization、東京ミッドタウン
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://www.g-mark.org/learn/past-awards/gda-2026/gde2026
