TOTOギャラリー・間では、「山田紗子展 parallel tunes」が7月12日(日)まで開催されています。本展は、建築家・山田紗子氏による初めての個展です。自然と建築がにぎやかに響き合う世界を、巨大な模型や映像で紹介しています。

ランドスケープを学んだ後に建築の世界へ入り、独立後は住宅設計から大阪・関西万博の休憩施設まで、多岐にわたる建築を手がける山田氏。プレスカンファレンスでは、本展のタイトルにもある「parallel tunes」について、複数の旋律が同時に進行する「ポリフォニー」をキーワードに、その意図を語りました。
山田氏は「主旋律があって誰かが歌っているのではなく、あちらで歌っている人もいれば、こちらで別の歌を歌っている人もいる。不協和音的でありながら、どこか他者に対しても開かれている。そんな建築環境を作りたいと考えています」とタイトルに込めた想いを明かしました。
3階のGALLERY 1でまず目を引くのは、山田氏が独立後、初めて手がけた建築である自邸《daita2019》の模型です。敷地の半分ほどが植物で埋め尽くされたこの住宅は、階段や家具、窓などのバランスを丁寧に図りながら設計したとのことです。
会場内の壁は、等身大に近いサイズまで引き伸ばされたドローイングで埋め尽くされています。山田氏にとってドローイングは、模型と同じくらい価値のある、設計の本質を読み解くためのもの。線を辿ることで、設計の過程で何を大切に考えたのか、その思考のプロセスを追体験できます。
中庭には、大阪・関西万博に設置された《休憩所3》の模型が展示されています。樹木の塊のようなランドスケープと建築を一体として計画したもので、建物そのものよりも、その間の空間を中心に据えて構成されたプロジェクトです。
GALLERY 2は、3面のスクリーンで構成されています。ここでは、山田氏が手掛けた4つのプロジェクトの映像作品が公開されています。大分県の広大な牧場、NU:KUJU(ヌークジュー)の風景や、ドローンによる大阪・関西万博の休憩施設の映像などを見ることができます。
建築についてだけでなく、植物や動物、そして人々の生活が一つの場所で共存する心地よさを体感できる空間となっていました。ぜひ会場でご覧ください。
編集部 野島
「山田紗子展 parallel tunes」
会期:2026年4月16日(木)~7月12日(日)
開館時間:11:00~18:00
休館日:月曜・祝日入場料:無料
主催:TOTOギャラリー・間
企画:TOTOギャラリー・間運営委員会
特別顧問=安藤忠雄、委員=貝島桃代/平田晃久/セン・クアン/田根剛
後援:(一社)東京建築士会/(一社)東京都建築士事務所協会/(公社)日本建築家協会関東甲信越支部/(一社)日本建築学会関東支部/(公社)日本建築士会連合会
協力:日本ファイリング株式会社/一般財団法人田中仁財団/株式会社オカムラ/創造系不動産株式会社/太陽工業株式会社/株式会社シマ/北勢工業株式会社/荒川技研工業株式会社/有限会社ルフトツーク/Artifact株式会社
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://info.jp.toto.com/gallerma/ex260416/index.htm
