21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3で11月24日(月・祝)まで、「TYPE-XIII Atelier Oï project by A-POC ABLE ISSEY MIYAKE:一枚の布から生まれる、新しい光のかたち」が開催中です。

A-POC ABLE ISSEY MIYAKEは、2025年4月のミラノデザインウィークで、スイスを拠点とするデザインスタジオatelier oï(アトリエ・オイ)との協業プロジェクト「TYPE-XIII Atelier Oï project」を発表しました。
本展では、その発表時のプロトタイプを中心に、《O Series》と《A Series》2つの照明器具シリーズをインスタレーション形式で紹介しています。

《O Series》は、日本のポータブル照明メーカー「Ambientec」と共同開発した、ポータブル型の照明器具シリーズです。ワイヤーフレームを使ったシンプルな構造で、そのデザインをアトリエ・オイが手掛けています。生け花をイメージしているそうで、プリーツのひだが花弁を連想させます。

《A Series》には、A-POCを象徴する無縫製ニットが使われています。チューブ状のニット生地には、あらかじめシェードの形状が編み込まれており、そこにワイヤーを通すことで立体的なフォルムが生まれます。

開催に先立って行われたプレビューには、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEのデザイナー宮前義之氏とアトリエ・オイの共同設立者パトリック・レイモン氏が登壇。
宮前氏は「一枚の布には無限の可能性があると感じています。私たちはずっと服を作ってきましたが、今回アトリエ・オイと協業する中で、自分たちが知らなかったことに気づかされました。そうした発見を通じて、また次のステップに進むことができる。この点で、今回は非常に特別なプロジェクトだと思っています」と、協業の意義について語りました。

レイモン氏は「A-POC ABLE ISSEY MIYAKEとアトリエ・オイが共通して大切にしてきたのは、マテリアルを徹底的に知り尽くし、使い尽くすということです。素材を最も効率的に、徹底的に生かすことで、その味わいや良さを大切にし続けることができる。それこそがサステイナブルであり、私たちが未来において最も必要としていることではないでしょうか。このプロジェクトの本質的な価値は、100年、200年、300年経っても、必ず人々に共有され続けるものと確信しています」と、プロジェクトの普遍的な意義を強調しました。

会場内には、本プロジェクトのプロセスを記録した映像も上映されています。どのようにして一本のワイヤーと一枚の布から素晴らしいプロダクトが生まれたのかを見ることができます。

一本のワイヤーと一枚の布が、どのように美しい光のかたちへと変化していくのか。ぜひ会場で、その繊細なものづくりの世界に触れてみてください。

編集部 齊藤
「TYPE-XIII Atelier Oï project by A-POC ABLE ISSEY MIYAKE:一枚の布から生まれる、新しい光のかたち」
会期:2025年10月1日(水)~11月24日(月・祝)
会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3
休館日:火曜日
開館時間:10:00〜19:00
入場料:無料
主催:株式会社イッセイミヤケ
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://www.isseymiyake.com/blogs/news/18139
