東京ミッドタウン・デザインハブでは、10月26日(日)まで「JAGDA Exhibition 2025」が開催されています。
本展には計40名のデザイナーが参加。メンバーは、日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)に所属する会員のうち、北海道、東北、関東甲信越、東京、中部、関西、中四国、九州の全国8つのブロックから5名ずつ選出されています。
北海道ブロックは札幌に会員が集中しているそうで、普段から交流のある面々が集まったといいます。一方、中四国や中部は遠方に住む人が多く、オンラインで打ち合わせを重ね、設営当日に東京で初めて顔を合わせたとのことです。
会場には地域別に8つの展示台が並びます。各チームが自由な発想で作り上げたブースは見どころに満ちており、それぞれ違いを見比べるのも面白いです。ここでは、特に印象的だったブースをいくつかご紹介します。
気心の知れたメンバーが集まった北海道ブロックは、各デザイナーが中央にポスターを吊り、テーブルに作品を平置きするという、シンプルな構成を採用。余計な装飾がないからこそ、一つひとつの作品とじっくり向き合うことができ、それぞれのデザイナーが持つデザインの力をストレートに感じ取ることができました。
東京ブロックは、ポスターの手前と奥でスペースを2面に分けて、それぞれのクライアントワークと自主制作の作品を両面にバランス良く展示。
来場者が一人一枚だけ自由に持ち帰ることができるオリジナルステッカーのお土産もあります。
中部ブロックは、オンラインでの対話を通じて「自分たちの地域には山が多い」という共通点を発見。そこから、ブース全体を中部地方の山並みに見立てるという展示デザインを考案しました。各デザイナーの作品が、まるで連なる山々のように配置されています。
会場の一番奥、九州ブロックのブースでまず目を奪われるのは、市場で実際に使われる野菜用のカゴです。このユニークな展示台からは、九州のクリエイティブを「収穫物」として届けたいという遊び心と熱意が伝わってきます。
単に完成した作品を眺めるだけでなく、地域ごとのユニークな展示方法や、そこに込められたデザイナーたちの想いに触れることで、普段私たちが目にするデザインの奥深さと創造性を再発見できる貴重な機会となっていました。
編集部 野島
会期:2025年10月3日(金)~10月26日(日)
会場:東京ミッドタウン・デザインハブ(ミッドタウン・タワー5F
開館時間:11:00~19:00
休館:会期中無休
入場無料
主催:東京ミッドタウン・デザインハブ
運営:公益社団法人日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)
企画:JAGDA展覧会委員会
(木住野彰悟[委員長]、田部井美奈[副委員長]、鎌田順也、藤田佳子、村上雅士)
ロゴデザイン:田部井美奈
会場構成:中原崇志
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://www.designhub.jp/exhibitions/je2025