Karimoku Commons Tokyoの1Fギャラリースペースでは6月28日(土)まで、Geckeler Michels(ゲッケラー・ミヘルス)の回顧展「Dialogues」が開催中です。本展は、ドイツとルクセンブルクを拠点とするデザインデュオ、デビット・ゲッケラー氏とフランク・ミヘルス氏にとって初の回顧展となります。
本展では、ゲッケラー・ミヘルスが2014年から2025年にかけて手がけた代表作が計36点展示されています。開催に先駆けて行われたプレビューでは、両氏が登場。「私たちは多様なブランドのデザインを手がけており、今回それらを一堂に集めました。幅広いデザインから、製品間における"ダイアログ"を感じていただければと思います」と、本展を企画した想いについて語りました。
ギャラリーでは、作品群が対角線上に一列で配置されています。これらは展示空間を分割する役割も担っており、向かって左側はテキスタイルを用いたランプや、布張りの家具など柔らかな雰囲気を醸し出すプロダクトが中心です。反対側には、メタル素材を使用したシャープな印象を与える作品や、オープンストレージなどが置かれています。デザインコンセプトを深く伝えるため、このレイアウトを考案したそうです。
モノトーンの作品が多いですが、中には少し異なる色合いの作品も。例えば、ストレージモジュール&アドオン《Ossa》は、新色のバターイエローを採用。淡い色を使用することで、ファッション的なテイストも加えられています。
ゲッケラー・ミヘルスが手掛けるデザインには、高い機能性と確かな技術力、そして美的・詩的な要素を兼ね備えている特徴があります。それが遺憾なく発揮された一例が、ライティングシステム《Map》です。
一般的に、ライトの設置にはケーブルの配線が課題となりますが、《Map》はランプを一つだけ電源に接続すればOK。ほか3つのランプは自由自在に配置できるので、自分だけのオリジナルな形にできます。
Karimoku New Standardの代表的なデザインの一つ《Panorama》シリーズも見ることができます。最新作として開発中のバースツールは、従来のチェアの座面を裏返しており、一つの型から複数のデザインの椅子を量産できる、ゲッケラー・ミヘルスらしいデザインとなっています。
奥の壁面に設置されたモニターでは、インタビュー動画を上映。彼らがこれまでに手掛けた作品をまとめた初の作品集『Dialogues』を閲覧できるコーナーや、物販コーナーも用意されています。物販コーナーでは、一部の作品や、直筆サイン入りの作品集を購入できます。
ゲッケラー・ミヘルスの約10年間の歴史を振り返りながら、彼らのデザインに対する想いに触れることができる、貴重な展覧会となっていました。
編集部 佐賀
Geckeler Michels 回顧展「Dialogues」
会期:2025年5月10日(土)~6月28日(土)
休館日:毎週日曜日
開館時間:12:00~18:00
会場:Karimoku Commons Tokyo 1F
入場料:無料
展示ディレクション:Geckeler Michels、David Glättli
共催:Geckeler Michels、カリモク家具
協力:Arkos/Caussa/Crassevig/deSede/ewo/Faust/Fredericia/Functionals/Hoffmann Monitors/Lodes/L&Z Elements/Maxdesign/Muuto/Nespresso/Tecta/Util/ZUCCa
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://commons.karimoku.com/news/detail/250430/