六本木未来会議に登場したクリエイターのみなさまが「クリエイションのスイッチを押してくれる一冊」として推薦してくれた本を紹介しています。紹介した本は、東京ミッドタウン・デザインハブのインターナショナル・デザイン・リエゾンセンター内で不定期開室されているリエゾンセンター・ライブラリーにてお読みいただけます。今回は吉村靖孝さんが選んだ『咸臨丸、サンフランシスコにて』(著:植松三十里/角川文庫)。
吉村靖孝さんのコメント
この本には僕の曽祖父のことが書かれているんです。曽祖父は一生で1冊だけ『幕末軍艦咸臨丸』という本を出していたので、何度か読もうとしたのですが、文体が古くて挫折してしまって。その点、植松さんの小説の前半は、曽祖父が史実として記した内容がベースになっていて、後半は曽祖父が主人公の物語なので、翻訳してもらっているような感覚で読めるんです。これまで何度か立ち返って読んでいますが、僕は曽祖父に似てるなあ、と思います(笑)。
安政7年(1860年)、条約批准を目的に遣米使節団を乗せて出航した咸臨丸。歴史の渦に消えた男たちの運命を辿った歴史文学。『幕末軍艦咸臨丸』の著者・文倉平次郎の半生を綴った「咸臨丸のかたりべ」を書き下ろし後日譚として併載している。
クリエイティブ集団「graf」を率いる服部滋樹さんへのクリエイターインタビューをきっかけに実現した、「六本木未来会議BOOKキャラバン by 服部滋樹」のプロジェクトレポートも公開中。併せてお読みください。
吉村靖孝さんのインタビューはこちら
クリエイターインタビュー #164
吉村靖孝(建築家)
https://6mirai.tokyo-midtown.com/interview/164_01/