21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー3では、8月15日(木)まで「beyond form / かたちなき野性 GUSHA GUSHA, KUSHA KUSHA」が開催されています。
本展では、株式会社イッセイミヤケのブランドIM MEN(アイム メン)のAUTUMN WINTER 2024/25シーズンのバッグ「GUSHA GUSHA」と「KUSHA KUSHA」をモチーフに、5名の作家による作品群を展示しています。
「GUSHA GUSHA」は立方体や球体など、粘土のように形状を変えられるアイテム。そして、「KUSHA KUSHA」は紙を丸めるように、コンパクトにできるバッグです。単一ポリマーによるリサイクル可能な素材でできており、とても軽いだけでなく強度もあります。
本展のディレクションと展示を手掛けた空間デザイナーの吉添裕人氏は、街中の街頭にゴミ袋が絡んでたなびく姿から着想を得た作品を制作しました。光に透ける「KUSHA KUSHA」の特性が活かされています。
アーティストの木下理子氏は、「GUSHA GUSHA」を床に敷き詰めました。窓から日が差し込み、時間帯によって凹凸が異なる影を生み出します。作品の回りに吊られている、アルミホイルでできた4つの作品にも注目です。
会場の中ほどには、赤い円テーブルが置かれています。その上にあるのは、プロダクトデザイナーの鈴木元氏が手掛けた作品たち。「GUSHA GUSHA」を工業製品のように型に入れて成型したといいます。小物入れや花瓶など、バッグとは思えない形に驚かされます。
花道家の渡来徹氏は、本展のテーマ「かたちなき野性」を考えた際、粘菌や地衣類、ツル性植物を思い浮かべたそうです。そして、「KUSHA KUSHA」とカラーボール、植物を組み合わせた幻想的な作品が生まれました。
TOKYO MIDTOWN AWARD 2022 グランプリを受賞したことが記憶に新しい、アーティストの中田愛美里氏は「GUSHA GUSHA」による彫刻作品を3Dスキャンして制作した動画を出展。バレリーナを目指していた自身の経験をベースに、「私」とはなんであるかを追求します。
変幻自在に姿を変えるバッグをモチーフに、作家それぞれの魅せ方を堪能できる展覧会になっています。実際に「GUSHA GUSHA」と「KUSHA KUSHA」を購入して、自分だけのかたちを作ってみたくなりました。
編集部 齊藤
「beyond form / かたちなき野性 GUSHA GUSHA, KUSHA KUSHA」
会期:2024年8月1日(木)~8月15日(木)
会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3
休館日:会期中無休
開館時間:10:00~19:00(入場は18:30まで)
入場料:無料
主催:株式会社イッセイミヤケ
ディレクション / 空間設計:吉添裕人
参加作家:木下理子(アーティスト)、鈴木元(プロダクトデザイナー)、中田愛美里(アーティスト)、吉添裕人(空間デザイナー)、渡来徹(花道家)
グラフィックデザイン:前島淳也
編集:西山萌
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://www.isseymiyake.com/blogs/news/17448