【展覧会レポート】21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3「DESIGN COLLECTION by MATSUYA GINZA」

現在21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3では、ギャラリー1＆2で開催されている「㊙展 めったに見られないデザイナー達の原画」にあわせて、「DESIGN COLLECTION by MATSUYA GINZA」が開催されています。本イベントでは㊙展の出展者が選んだデザイングッズが展示販売されているほか、松屋銀座とデザインコレクションの活動が紹介されています。

デザインコレクションとは、1955年に日本デザインコミッティーと松屋が立ち上げたセレクトショップの草分け的存在。世界中の優れたデザイングッズ・コレクションを販売していることで知られています。普段は松屋銀座7階で展示されているコレクションですが、今回は銀座を飛び出し、六本木でその一部が紹介されています。

会場の構成は大きく分けて「デザインコレクションコーナー」「ショップコーナー」「イベントコーナー」の3つ。イベントコーナーは、約1週間ごとに出店者が変わるので、要チェックです。取材日には北康孝、賀来綾子の2人でデザインから製作までを行うPfütze（プフッツェ）のアクセサリーが並んでいました。

会場では、写真のように一品一品に日本デザインコミッティーのメンバーによるコメントや説明がついています。須藤玲子氏のデザインによるKibisoスウィングバッグには、川上デザインルーム代表・川上元美氏による「（前略）膨らみと伸縮性のある独特な風合いを有するタイプの和洋おしゃれなバッグです」という紹介文が添えられていました。

来場者はこれらを通して、普段デザイナーがどのような部分に注目しているのか、何をおもしろいと感じているのかを知ることができます。

会場の構成を担当したのは、家具デザイナーの小泉誠氏。ショートタイムのイベントのため、コレクションを展示するディスプレーテーブルの代わりに環境負荷の低いリサイクル可能な白いダンボールを使用。会場全体の雰囲気が明るく、そしてより気軽に感じます。常設の展示とイベントコーナーを曲線で区切るパーテーションも、同じく段ボールで作られているのだとか。

本展では、インダストリアルデザインの確立と発展に大きく貢献した柳宗理氏のデザインから始まり、現在活躍中のデザイナーの作品が厳選され、展示されています。「㊙展 めったに見られないデザイナー達の原画」と併せて訪れれば、よりデザインの豊かさを楽しむことができるのではないでしょうか？

編集部　高橋