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【展覧会レポート】国立新美術館「第21回 文化庁メディア芸術祭 受賞作品展」

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update_2018.06.18
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現在、国立新美術館では6月24日(日)まで「第21回 文化庁メディア芸術祭 受賞作品展」が開催中です。本展は、アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門において優れた作品を顕彰するとともに、受賞作品の鑑賞機会を提供しているメディア芸術の総合フェスティバルです。

今回で第21回を迎える本展では、世界98の国と地域から4,192点に及ぶ作品の応募がありました。作品の募集は去年の8月より始まり、数カ月にも及ぶ審査の結果、見事選ばれた約170点がここに集結しました。

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まずはアート部門の大賞である「Interstices / Opus I - Opus II」から。本作は、砂漠の風景を捉えた静的な「Opus I」と、海の風景を捉えた動的な「Opus II」の映像にデジタル処理を加えたモノクロの風景作品です。

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作者であるHaythem ZAKARIAさんの故郷・チュニジアが位置し、作品の舞台にもなっているアフリカ北部のサハラ砂漠一帯は、ヨーロッパへの移民や国境といった政治的・国際的な不安要素を複合的に抱えている地域。ですが、本作からは人間の姿や活動の痕跡が取り除かれ、土地や風景の本質が描き出されています。ZAKARIAさんは本作について「風景をどのような眼差しで見つめるかがテーマになっています」と明かしました。

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エンターテインメント部門の大賞はPS4用ソフトウェア「人喰いの大鷲トリコ」(開発チーム代表・上田文人さん)。会場では壁面に実物大のトリコが映し出され、来場者を歓迎してくれました。プレイヤーは主人公の少年を操作し、トリコとコミュニケーションを取りながら巨大遺跡の仕掛けを解いていきます。本作に使用された高いAI技術や、カメラワーク、演出などが評価され、"日本でしかつくることのできない、新たなゲームのかたち"であると大賞に選ばれました。

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(C)Fumiyo Kouno/Futabasha/Konosekai no katasumini Project

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(C)2017 Lu Film partners

アニメーション部門では片渕須直さんによる「この世界の片隅に」と、湯浅政明さんによる「夜明け告げるルーのうた」の2作品が大賞を獲得しました。会場にはイメージボード、キャラクター原案のほかに上映ブースが設けられ、作品がより深く楽しめるようになっています。

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「この世界の片隅に」は、第二次世界大戦中の1944年に18歳で広島の呉に嫁ぎ、あらゆる物資が欠乏していく中で一家の主婦として生活に工夫を凝らす主人公・すずと、その周りの人々を描いた作品。

片渕さんは自身の作品について「時代の流れそのものを映像にしていきました。我々はただ街を描いたのでなく、かつてあった街を描いたんです」と話し、すずのキャラクターを深めるにあたり「場面場面ではなくすべての日々の隙間を埋めて、立体的に彼女を捉えようとしました」と明かしました。

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(C)Aoi Ikebe(AKITASHOTEN)2017

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池辺葵さんによる「ねぇ、ママ」はマンガ部門大賞作品。タイトルからイメージされるのは母と子どもの物語ですが、本作には実際の母だけでなく、修道士、家政婦、旅先で出会った老姉妹、ママになることに憧れる少女など、誰かの「母」的な存在となる人物が登場し、それぞれのストーリーを紡いでいきます。じんわりと心が温かくなるような優しいストーリーと、キャラクターたちの心情を描く繊細なタッチが読む人を魅了します。

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Commissioned by Yamaguchi Center for Arts and Media [YCAM] 2017
Co-developed with
YCAM InterLab In collaboration with Yushin Suzuki and Takanobu Inafuku / Photo by
Kazuomi Furuya Courtesy of Yamaguchi Center for Arts and Media [YCAM]

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こちらは、大小さまざまな日常的オブジェクトにカメラ、マイク、モーター、小型コンピューターなどを組み込んでインターネットに接続させたアート部門優秀賞作品「アバターズ」です。

菅野創さん/やんツーさんによるこの作品を会場で見るには、写真のようなサングラスやマスクが欠かせません。なぜなら、"鑑賞者"がwebブラウザからログイン(「憑依」)することで各オブジェクトを自分の「アバター」として操作することができ、会場にいる生身の人間の姿を見たり、会話することができてしまうからです。

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菅野さんは本作の楽しみ方について「今の時代はどこでもそうだと思うのですが、ここに立ち入ると、どこかの誰かが見ています(笑)。マスクなどをつけて、プライバシーを守ってください」とコメントしていました。本作は「ポストIoT(Internet of Things、モノが直接インターネットに接続し制御される仕組み)時代のモノの世界を予感させる構想において、他のアーティストとは一線を画したプロジェクトを実現しようとしている」と高い評価を受けています。

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このほかにも、エンターテインメント部門優秀賞に輝いた、アップロードした線画をAIが自動着色してくれるウェブアプリケーション「PaintsChainer」(米辻泰山さん)など、さまざまなジャンルのメディア芸術が並んでいました。

映画やアニメーション、インターネット、ゲームやマンガといったメディアの発展とともに生まれ、そして今この瞬間も成長し続けているメディア芸術。本展では、まさに"時代(いま)を映す"表現が集結し、これからのメディア芸術の未来の道筋を照らしていました。



編集部 髙橋





information
第21回 文化庁メディア芸術祭 受賞作品展
会場:国立新美術館 企画展示室2E 他
会期:2018年6月13日(水)~6月24日(日)
開館時間:10:00~18:00 ※金・土曜日は20:00まで
休館日:6月19日(火)
観覧料:無料
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
http://festival.j-mediaarts.jp/

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