六本木未来会議に登場してくれたクリエイターのみなさまが推薦してくれた本を毎週紹介していきます(紹介する本の一部は2014年に開催した「森の学校」の図書室と、2015年に開催した「六本木ブックフェス」、2016年に開催した「六本木未来会議BOOKキャラバン」でも展示したものです)。
今回は、大巻伸嗣さんが選んだ『Katsura Imperial Villa』(Yoshiharu Matsumura, Manfred Speidel, Bruno Taut, Walter Gropius, Kenzo Tange, Francesco Dal Co /Phaidon Press)。
大巻さんのコメント
この本には桂離宮の庭園、建築の写真と図面が掲載されています。庭園は人工的につくられたものでありながら、自然の有機的な力強さが表現され、また建物の内部は、畳やふすま、欄間などのグリッドが直線を創り、そこに緊張感と空間美を創り出しています。古いのにモダンさを感じさせるシンプルさと機能美を持った建物や庭園は、とても品格のある美しさで興味を惹かれます。日本人が大切にする質感と繊細さを見ることができる、とてもすばらしい本だと思います。
17世紀に京都に建てられた日本伝統建築「桂離宮」。ドイツの建築家ブルーノ・タウトにより、桂離宮の魅力が世界に伝えられ、ル・コルビュジエやウォルター・グロピウスといった有名建築家も、そのモダンさに魅了されたそうです。予約をしなければ参拝できない建物や庭園の細部を見ることができる、こちらの写真集。ぜひゆっくり時間をかけて、桂離宮の世界を感じてみてください。
大巻さんのインタビューもあわせてどうぞ。
クリエイターインタビュー #54
大巻伸嗣(アーティスト)
http://6mirai.tokyo-midtown.com/interview/54/