六本木未来会議に登場してくれたクリエイターのみなさまが「クリエイションのスイッチを押してくれる一冊」として推薦してくれた本を毎週紹介していきます(紹介する本は2014年に開催した「森の学校」の図書室でも展示されていたものです)。
今回は、尾原史和さんが選んだ、『デュシャンは語る』(マルセル デュシャン・ピエール カバンヌ 著、岩佐 鉄男・小林 康夫 訳/ちくま学芸文庫)。
尾原さんのコメント
今の社会は殆どがネームバリューによって大きく動かされている。あらかじめ決められた仕組みのくだらない社会なわけ。でも、その惰性と強欲にまみれた真っ暗な社会の中ででも、自分の存在を表現していくことが必要とされている。ぼくはそれに疲れてきたとき、この本を読みマルセル・デュシャンという存在を思い出す。彼のように頑固だけど軽やかな存在になりたいと願う。
自由で斬新な作品を世に生み出し続けた芸術家、マルセル・デュシャンの晩年のインタビューを対談形式でまとめた本書。対談から見えてくるデュシャンという人物は、尾原さんのいう「頑固だけど軽やか」という表現がまさにぴったりきます。
尾原史和さんのインタビューもあわせてどうぞ。
クリエイターインタビュー #15
尾原史和(アートディレクター)
http://6mirai.tokyo-midtown.com/interview/15/
六本木未来会議 編集部