六本木未来会議に登場してくれたクリエイターのみなさまが「クリエイションのスイッチを押してくれる一冊」として推薦してくれた本を毎週紹介していきます(紹介する本は2014年に開催した「森の学校」の図書室でも展示されていたものです)。
今回は、廣村正彰さんが選んだ、『全東洋街道』(藤原新也 著/集英社)。
廣村さんのコメント
1980年代、日本は好景気に沸きモノが溢れていた。誰もが豊かさの行き先をアメリカやヨーロッパと重ねていた頃、この「全東洋街道」を観てショックを受けた。生々しい人間の生活が写し出されているが、なぜか懐かしい。体臭や食べ物の腐敗臭、息苦しいほどの花の香りなど、めくるページの写真から漏れ出すリアルと、ナタを振り下ろしたような文章に頭が打たれた。これが藤原新也さんとの出会いだ。
写真家であり作家でもある藤原新也さんが、トルコをはじめイスラム、インド、タイ、ミャンマー、中国など各国を旅した記録をまとめた本書。リアルで迫力ある写真、心に突き刺さる言葉たちは、出版された当時(1980年代)、多くの若者たちに影響を与えたのだとか。
廣村正彰さんのインタビューもあわせてどうぞ。
クリエイターインタビュー #02
廣村正彰(グラフィックデザイナー)
http://6mirai.tokyo-midtown.com/interview/02/
六本木未来会議 編集部