先日、六本木未来会議の次回クリエイターインタビューに登場する、プロダクトデザイナー・深澤直人さんに取材をさせていただきました。
「今日は何かある日なの? タクシーが全然進まなくて、遅くなっちゃった」と、登場した深澤さん。ちょうど東京ミッドタウンのイルミネーションが点灯する時間で、見物客の混雑に遭遇してしまったようです。
ご存じのとおり、深澤さんといえば、無印良品の換気扇のようなCDプレイヤーや家電・雑貨ブランド「±0」のドーナツ型の加湿器、auの携帯電話「INFOBAR」などなど、数々のヒット商品を手がけた方。それほどモノにこだわりのない僕ですら、±0の加湿器を愛用しているほど(ちなみに、挙げた3つはどれもMoMA収蔵品!)。
インタビューが行われた会議室で、夕暮れの六本木をバックに席に着く深澤さん。その威厳に満ちた姿から、専門用語が飛び交うストイックなデザイン論が展開されるのではないか? 話についていけるだろうか? と内心ちょっとドキドキしながら端っこのほうで同席したのですが......。
「そんなこと言ったら、まるで僕が六本木で遊んでるみたいじゃない」「僕、事務所が南青山なのに、どこの店にも入ったことないんだよ」など、お話中、絶妙のタイミングで笑いを挟み込む深澤さん。
ふむふむ、なるほど、と話を聞いていた編集部の面々は、不意をつかれて何度も爆笑。わかりやすいたとえを交えて語っていただき、とてもなごやかなムードで取材が進みました。
インタビュー後の写真撮影では、カメラマンから「ガラス越しに外を見てください」というオーダーが。すると、深澤さんは夜景を眺めながら「おれは六本木の帝王......」とポツリ。
意外性のありすぎる冗談に、笑いをこらえきれず(笑)。撮影中もずっと、カメラマンの要求にしっかり応えながら、お茶目な一面をたくさん見せてくれました。
取材が終盤にさしかかる頃には、すっかり(勝手に)親近感を感じてしまい、やっぱりあの加湿器をもってきてサインをしてもらえばよかった......とちょっと後悔。個人的にも、とても充実した時間でした。
六本木の輪郭、デザインのもつ力、街づくりに本当に必要なこと......。六本木の今と未来を、深澤さんがどのように語ったのか。その内容は、来年1月8日(水)公開の本編をどうぞお楽しみに。
なお、六本木未来会議、年内の更新はこれで最後となります。今年も1年間お付き合いいただき、本当にありがとうございました。それではみなさん、よいお年を。来年もどうぞよろしくお願いします!
編集部 飯塚