「六本木って、日本で一番嫌いな街なんですよ!」
開口一番そう断言したのは、コントユニット「ラーメンズ」の一員としておなじみの片桐仁さん。六本木の街の印象やエピソードを独特の語り口で披露してくれた、クリエイターインタビュー取材時の様子をお届けします。
お会いしてすぐ、編集部スタッフが何より気になったのが、片桐さんが着ていたTシャツ。どこかで見たことのあるロゴと写真が描かれているのですが......それは、片桐さんご本人でした。
「自分の顔のTシャツ着るなんて、ねえ......」
そう照れながらも、なんというか、まったく違和感なく着こなせるのが片桐さんのすごいところ。
取材がはじまると、「さてと」といった感じで、首にぶら下げていたカエルとタコのオブジェを外し、テーブルの上に。一体これはなんだろう......またまた気になって聞いてみると、こんな答えが。
「ああ、このカエルはiPhoneケースです。背中にカメラ用の穴を空けたんですけど、ドクロ模様になっているんですよ。でもね......これ、電話しているとケースが邪魔でよく聞こえないんです(笑)。隣のタコは、フリスクケース。ヴィレッジ・ヴァンガードで売ってるんですけど、まさかの16,800円! 誰が買うんだっていうね。つくったのはどっちも僕だけど」
ラーメンズとしての活動のかたわら、10年以上にわたって130点もの粘土作品をつくり続けていることでも知られる片桐さん。
写真のカエルやタコのほか、サイを模した「サイフォン」や、鯛の形の「タイフォン5」など、キッチュでちょっとグロテスクな作品を雑誌連載で発表しています(ダジャレが重要、だそうです。笑)。それにしても、間近で見るとすごいつくり込み!
インタビューでも、こうした粘土造形の話や、土器や土偶づくりを習いに行った話、さらになぜか青森県には「キリストの墓」があるという話まで飛び出し、話は予想外の方向へ......。何度も「本当にこんな話で大丈夫なんですか?」と気をつかっていただきつつ、無事に取材は終了しました。
その後、撮影のために、東京ミッドタウンの外へ。移動中も「ミッドタウンの最上階には日本を影から操る人が住んでいるって、雑誌『ムー』の編集長から聞いたことがある......」という話で、またひと盛り上がり。
"六本木の課題をデザインやアートで解決する"というお題に対する、片桐さんの独自すぎるアイデアは、10月16日(水)公開予定の本編を、どうぞお楽しみに。
編集部 飯塚