夜の街というイメージが強い六本木ですが、朝の六本木で、大勢の人があつまるイベントがあるということで、早起きして六本木ヒルズへ。
六本木ヒルズ 66プラザの象徴的なパブリックアート「ママン」(フランス作家ルイーズ・ブルジョワ作)
Hills Breakfastというイベントをご存じですか?
毎月1回、朝8:00から六本木ヒルズのヒルズカフェ/スペースで実施されているイベントです。2010年9月にはじまったこのイベントは、今月で17回目を迎えるそうです。眠い目をこすりながら、なんとか開始時間ぎりぎりに会場に到着。
すでに会場は大勢の人で埋まっていました。
椅子が埋まると立ち見になります。着席して聴きたい方は、早めの到着をおすすめします。
Hills Breakfastでは、毎回5~6組のゲストスピーカーが登場。フラットに新しいアイディアをかわるがわるプレゼンしていきます。
こんなに朝早い時間にプレゼンを連続で聴くのは、眠気に誘われるかも、というような心配は無用です。実にリズミカルな固定のフォーマットによる短時間に凝縮されたプレゼンスタイルになっているのです。
プレゼンター1組に与えられた時間は、400秒(約6.6分←もしかすると、六本木だから6.6分、、、ということではないようです。ただの偶然です)。どうして400秒なのかというと、プレゼン開始と同時にスライドが自動的に流れるのですが、プレゼンター毎に20枚のスライド、1枚がでる時間は20秒ということで、20秒×20枚で400秒というタイム設定なのです。20images ×20secondsと呼ばれるこのスタイルを取り入れている理由は、2003年にクラインダイサムが東京で始めた"PechaKucha Night"とのコラボレーションだからであり、Pechakuchaの朝バージョン×六本木ヒルズバージョンであるためです。クリエイティブ心を刺激するトークを繰り広げるPechakuchaは、今では、世界537都市で開催されているそうです(2012年6月現在)。
スピーカーは自分でスライドを送るのではなく、自動的に流れるスライドにあわせてトークを繰り広げるという仕組みです。これが、本当にリズミカルで、オーディエンスを飽きさせないのです。新しいアイディアを約6分という短いプレゼンの中で表現する。このライブ感は会場にいってはじめて感じられるな、とあらためて思いました。
ぎりぎりに到着したので、立ち見だったのですが、リズムよくすすんでいくプレゼンに、過ぎゆく時間をわすれてしまいました。会場をみわたしても、寝ている人なんて皆無で、みなさん、新しいアイディアをどんどん吸収しながら、イキイキとした表情で熱心にききいっていらっしゃいました。
本日5組の中で、一番印象に残ったプレゼンは、頓智ドット株式会社の井口尊仁さん。
世界123ヶ国で300万ダウロードを突破した「セカイカメラ」の考案者。今回は、新サービス「tab」についての紹介でした。
「tab」とはここに行ってみよう、とか、ここでご飯を食べよう、と思いったった時にブックマークをしていき、その土地にいったときに、備忘録のような感じで、ブックマークしたものが地図上でチェックできるという機能。7月19日に「夜のピクニック」と題して「tab」を利用したイベントが六本木ヒルズで開催されるそうです。六本木ヒルズの歩き方を提案するというものだそうですよ!
この他にも、スペイン語のオンライン会話サービスや、離島を紹介する「離島経済新聞」など、短時間ですごく凝縮された情報を得ることができました。まさに朝活。
Hills Breakfastは森ビルタウンマネジメント事業部と、ヒルズのオフィスワーカー有志のみなさまで運営されています。写真は運営者の森ビル佐藤さん。
六本木ヒルズPRの田部さんにちょっとお話をお伺いしました。
Q.どうしてこのイベントをはじめたのですか?
「もともと六本木ヒルズは、ここで働く人、住まう人、訪れる人など、様々な人同士が触れ合うことによって、そのつながりのなかから新しいものが生まれ、その情報を発信する場所でありたいという思いが常にあります。Hills Breakfastはその思いを具現化する一つのかたちです。」
Q.ゲストスピーカーはどのように選定していますか?
「そのゲストがアイディアやアクティビティをこの場でシェアすることによってオーディエンスのみなさんに仕事や私的活動や生き方などの何かしらのヒントを与えてくれるような方を運営者が常に探しています。ですから、スピーカーのジャンルの多様性を意識して組み立てています。」
出勤前のちょっとした朝習慣。
早起きは体にいい、効率的に仕事がすすむ、なんていいことずくめで、東京ミッドタウン内のオフィステナントさんの中にも就業開始が朝7時という会社さんも一部ありますが、普段ぎりぎりまで寝ていたい!という人には、なかなか早起きのきっかけってないものですよね。Hills Breakfastをそんなきっかけにしてみてはいかがでしょうか?「すがすがしい朝の六本木」という新しいイメージと遭遇できるかも知れません。
六本木未来会議のインタビューにご出演の柴田文江さんデザインの六本交差点にある花壇"smiley×smiley"のお花も植え替えられていました!
本イベントは後日動画でも見ることができますので、なかなか朝は起きられない!遠くて参加したいけど難しい!過去のプレゼンの様子もみてみたい!という方は是非、公式サイトをのぞいてみてください。
編集部R
【HILLS BREAKFAST概要】
六本木ヒルズが月1回開催する朝のPechaKucha。毎日を楽しくする。社会を元気にする。世界を明るくする。ここではさまざまな人がアイディアや活動を発信します。アート、社会貢献、テクノロジーなどテーマも多様。ここに参加することで一人一人が考え、変化し、対話が生まれる。だれもが参加できる開かれた場所がHills Breakfastです。
■スピーカーなど詳細ページは会の約1週間前にアップされます。
■入場料は500円(ドリンク込)、事前申込不要です。
■主催: 森ビル with 六本木ヒルズオフィスワーカー+ボランティアスタッフ
■お問い合わせ: hillsbfast@gmail.com
■公式URL http://hillsbreakfast.roppongihills.com/