PROJECT REPORT インタビューで得たクリエイターのアイデアを、リアルな場で実現する「アイデア実現プロジェクト」

六本木未来会議アイデア実現プロジェクト#17 「六本木に6本の木を植えよう by 小山薫堂」

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update_2018.4.25 / photo_masashi takahashi / text_teppei ikeda

2012年クリエイターインタビューにて、放送作家・脚本家の小山薫堂さんが語った「六本木に6本の木を植えよう」というアイデアを実現するプロジェクトが始動します。どんな木を、どのように植え、何を表現するのか。その木が「デザインとアートと人」をつなぐものとして機能するために必要なことについて、再び小山薫堂さんにお話をうかがいました。今年「6」月「6」日に「6」周年を迎える「六」本木未来会議の特別プロジェクト。さて、どんな木が登場するのでしょうか。

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すべての人がアーティストになれるチャンスを木が叶える。

 2012年のインタビューでは、『六本木をデザイン&アートの街にするためには?』という問いに対して、「六本木というからには6本の木が必要。アートの実がなる木はどうでしょうか」と話していた小山薫堂さん。

「もう6年も前のインタビューなので、あまり話の詳細は覚えていないんですけど(笑)。でも読み返してみても、アイデアが全然古い感じがしなくてびっくりしています。実際に6本の木を植えるんだったら、その6本に違いや個性はあったほうがいいですよね」と、実現に向けて構想を膨らませてくれました。

 小山さんがまず考えたのは、"一般の人も含めたすべての人に、アーティストになれるチャンスを与える木"。

「今回のプロジェクトが、アーティストが木を作品として発表する場とすると、一般の人たちもただ鑑賞するだけというよりも、何かしらで参加できて、その人のアートの才能が開花するきっかけになる木が1本あったらいいなと思うんです。一般の人が『これってアートやデザインの種にならないかな?』というモノやコトを、りんご型のカプセルに入れて木に吊るし、アーティストがそれを採りに来て、作品づくりのインスピレーションにする。そしてアーティストが『その木から生まれた作品がこれなんです』、『こんな現代アートがこの木から生まれました』と成果を発表できるようになれば成功。ここでアーティストがアイデアの種を見つけ、一般の人とのコラボレーションのきっかけになったらいいかなと思います」

アイデアその① アイデアの実がなる木

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都会にツリーハウスをつくるために、まず木を植える。

 ツリーハウスをつくるというプロジェクトはよくあるけれど、ツリーハウスをつくるためにまず木を植えるところから始める。そんな長期のプロジェクトも小山さんの構想にはあるようです。

「通常のツリーハウスは、すでにある大きな木に小屋を建設していきますが、そうではなくて、木が大きくなっていく過程で少しずつツリーハウスをつくっていくんです。

 例えば、漆器の職人は、400年経った木を切って成形し、40年間漆を塗っては乾かして器をつくったり、コニャックの製造では、親子孫3代にわたってつくっているものが高い品質とされていたり。でも建築は非常に大きなものをつくるのに、数十年と長い年月をかけるプロジェクトはほとんどないのが不思議に感じていたんです」

 このプロジェクトでは、100年後の完成を見据えて"木を植える"ところから始めて、少しずつ"ここに何をつくるべきか"というプランを立てていくのですが、そのプランも時代と共に変わっていくかもしれません。

「最初は現代の建築家が基礎のプランをつくるけど、10年後、50年後には全然違うものになっているかもしれないですね。その変遷が時代をなぞっていく感じでおもしろいんじゃないかなと思うんです。だからその時代ごとの建築プランが書かれた本を『ツリー・ブック』と名付けて、次の世代に引き継いでいく。最後に誰がどんなツリーハウスを完成させるのか、想像してみるだけでわくわくしまんせんか」

アイデアその② ツリーハウスを"つくるための"木

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