20歳で浮世絵師としてデビューしてから90歳で没するまでの70年間、常に挑戦を続けて森羅万象を描き抜こうとした画狂の絵師・葛飾北斎(1760-1849)。その生誕260年を記念し、代表作である『北斎漫画』、「冨嶽三十六景」、『富嶽百景』の全頁(ページ)・全点・全図が一堂に会する前代未聞の特別展が、2021年7月より東京ミッドタウン・ホールで開催されます。
本展は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため昨年より開催が延期となっていましたが、特別展「北斎づくし」と名称も新たに、膨大な北斎作品たちによって埋め尽くされた北斎ワールドが東京・六本木に出現します。
今回の展示では、北斎をリスペクトする豪華メンバーが集結。世界一の北斎漫画コレクターである浦上満氏の全面協力により、『北斎漫画(初編~15編)』全883頁、「冨嶽三十六景」全46点、『富嶽百景(初編~3編)』全102図を通期で展示するという前代未聞の試みに挑戦。さらに、2014年にグランパレ(仏・パリ)の「北斎展」会場デザインを手掛け、国際的な注目を集める建築家の田根剛氏、『北斎漫画』(青幻舎、2011年)の装丁も手掛けた鬼才アートディレクター・ブックデザイナーの祖父江慎氏らが展示空間を構築。その空間に『BRUTUS』の日本美術特集など、日本美術を主な領域とするライター・エディターの橋本麻里氏による編集、高精度な文化財デジタルアーカイブを得意とする凸版印刷の表現技術が加わり、世界で最も有名な日本の絵師・北斎が持つ過剰なほど多彩な側面のすべてと出会える、「北斎づくし」の空間にご期待ください。
※新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止のため、各美術展・イベントについては、臨時休館対応等を行っている場合がございます。最新情報は各美術館・イベントの公式ウェブサイトをご覧ください。