PROJECT REPORT インタビューで得たクリエイターのアイデアを、リアルな場で実現する「アイデア実現プロジェクト」

六本木未来会議アイデア実現プロジェクト#17 「六本のアートの木」Vol.1 木の木 by PARTY NY 川村真司 PROJECT REPORT

メイン2

六本木の新しいモニュメントになることを目指して。

 一緒にアイデア会議を進めるなかで、「木の形の木」の名前を「木の木」にしよう、ということも決定しました。植樹の地として選ばれたのは、東京ミッドタウンのミッドタウン・ガーデン。外苑東通りから21_21 DESIGN SIGHTへ向かう途中の歩道沿いで、四季折々の草花が目を楽しませてくれるミッドタウン・ガーデン内でも目立つ場所です。「木の木」は遠くからでも目に留まるようで、さっそく、通りがかる人々が写真を撮っていました。

 記念すべき植樹の日。初めて「木の木」の実物を見た川村さんは、「本当に『木』だ!」と満面の笑顔。

「実際に六本木の一等地に、『木の木』というちょっとクスッとさせられつつ、ちょっと考えさせられるような木があるのを見て感動しました。やはりモニュメントはこのくらい堂々としてないといけない。これほど目立つ場所にあれば、期待していたように『あの木のところで待ち合わせね』という使い方もしてもらえそうで嬉しいです」

「木の木」は人と大体同じくらいの2メートル×2メートルの大きさになっています。その横で「木」のポーズをしてみたり、一緒に撮影しやすいことからこのサイズに決定。川村さんも植えたての「木の木」の横でさっそく木のポーズを取って楽しんでいました。

「僕はトピアリーという技法は知っていたのですが、では実際にどうやって『木』という文字を生きた植物を使って形にするのかは想像できていませんでした。それをプロの園芸職人の方たちの知恵と力をお借りして実現しました。例えば左右の払いの部分(3画目と4画目)は地面から浮いているのか、それとも地面と接しているのか、など制作上悩む部分でした。実際には、2画目にあたる地面に対して直角に伸びる木とは別に、左右の払いの下から伸びる形でそれぞれ2本の木を植え、3つの木が支えるような構造になっています」

「書体は始め、明朝体で考えていたのですが、さすがにディテールを木で再現するのが物理的に難しかったのでゴシックに変更しました。できあがりを見ると、今回の『六本のアートの木』プロジェクトのロゴともシナジーがあり、力強いシンプルさを持ったゴシック体でよかったと思います」

 今回は、トピアリーと呼ばれる技法を使って「木」の文字をつくっています。「木」という形の針金のフレームをつくり、その中に植えたキンメツゲが生長していくことで、やがてフレームを覆い隠し文字が完成します。枝葉が生え揃い、アートの木としての完成を迎えるのにおよそ2年かかるので、行き交う人々は完成していく木の生長を楽しむことができます。

「先ほど、東京ミッドタウン内で偶然会った友人から『あっちにおもしろい木の形をした木があったよ!』と僕の仕業と知らずに報告があって(笑)。行き交う人々も早速写真を撮ってくれていたりと、おもしろがってくださっているようで嬉しいです。『木の木』という言葉の響きが口にしやすいので、お子さんでも年配の方でも、楽しみながら木の生長を見守って欲しいです」

INTERVIEW