PROJECT REPORT インタビューで得たクリエイターのアイデアを、リアルな場で実現する「アイデア実現プロジェクト」

六本木未来会議アイデア実現プロジェクト#07「クライン ダイサム アーキテクツさん、建築で大切なクリエイティブディレクションって何ですか?」講義レポート【前編】

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世界に広がる、PechaKucha Nightの輪。

 来日中に東京でPechaKucha Nightに参加した海外の人たちから「母国でも開催したい」という声が上がるようになり、2003年の初めての開催から1年ほど経った頃、PechaKucha Nightは海外にも進出し、これまでに世界1,100都市以上の場所で開催されてきました。

アストリッドPechaKucha Nightは、シンプルなフォーマットだからこそ、どこでも行うことができるんです。イタリアのビーチで開催する人もいましたよ(笑)。イベントは、規模の大きさよりも内容の充実度が大事です。どんな小さな場所でも、おしゃれじゃない場所でも、どこでも開催できるところが、PechaKucha Nightのいいところだと思います。

PechaKucha Nightを始めた2003年頃は、My SpaceやFacebookなどのSNSが普及しだした頃。ソーシャルネットワークに注目が集まりだしていました。でも、スクリーンからは本当の気持ちは伝わってこないから、SNS上では本当の意味でのソーシャルネットワークは築けないんです。PechaKucha Nightはある意味、ソーシャルネットワークへのアンチテーゼです。イベントを通して、リアルなソーシャルネットワークを形成しているんですから。デジタルがダメとは言いませんが、デジタルとフィジカル両方を使ってネットワークを築いたほうがいいと思うんです。

【クリエイティブディレクションのルール#3】
リアルな場所で、ソーシャルネットワークを形成する

行きたくなくても、行きたくなる。トイレギャラリー「GALLERY TOTO」。

 続いて話に上がったのは、2016年に行われたプロジェクト「GALLERY TOTO」。まさに、「いろいろな人との交流で生まれた」ものだったと久山さんは話します。

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Photo: Daici Ano

久山GALLERY TOTOは、成田空港内のラウンジスペースに、TOTOのトイレのギャラリーをつくるために発足したプロジェクトです。目的は「トイレをつくる」ことではなく、「トイレを見せる」こと。私たちはギャラリーのような空間をつくるため、外壁にホワイトキューブを並べてデジタルスクリーンを設置し、「トイレで踊っている人が映る影絵」のような映像を流したんです。映像製作は、かつて「生意気」でアシスタントをしていた爲永泰之さんにお願いしました。信頼している爲永さんなら、いいアイデアを出してくれるだろうと一任しました。

アストリッドホワイトキューブが障子のように見えるんですよね。外から見ると「トイレの中ではいったい何が行われているんだ」と気になるんです。トイレって用がない限り、率先して行きたい場所ではないじゃないですか。でもここのトイレは「行きたくなくても行きたくなるトイレ」なんです。各トイレブースの入り口には、滞在時間を示すインディケーターを設置したんです。ブース内に人が入ったら、10秒ごとに色が変わり、最終的に点滅する。これをつくるのは容易なことではありませんでしたが、我々の要望に対してエンジニアが「こんなことならできる」と応えてくれて、実現に至りました。

【クリエイティブディレクションのルール#4】
信頼するクリエイターに、一任する

後編はこちら



【information】

「クライン ダイサム アーキテクツさんの講義を復習してみよう」
六本木未来大学アフタークラス

【講師】横石崇(「TOKYO WORK DESIGN WEEK」発起人/オーガナイザー。&Co.Ltd代表取締役)
【開催日】2019年3月6日(水)
【時間】19:00〜21:00(予定)
【参加費】2,000円 
【受付】お申し込みはこちらから ※外部サイトへリンクします
【場所】東京ミッドタウン・デザインハブ(ミッドタウン・タワー5F/東京都港区赤坂9-7-1)


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