PROJECT REPORT インタビューで得たクリエイターのアイデアを、リアルな場で実現する「アイデア実現プロジェクト」

六本木未来会議 アイデア実現プロジェクト#07 六本木未来大学アフタークラス 特別インタビュー 【前編】

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「交流と発散」のための場所

では、アフタークラスでは具体的にはどんなことをやっていくのでしょうか? 横石さんは「交流と発散」というキーワードを挙げて説明します。

 「どんな学びのプログラムにも、『理論』と『実践』があると思います。いままで六本木未来大学の講義が『理論』の部分に力を入れていたなかで、欠けているものは『実践』に相当する部分。ただ、実践というのはなかなかハードルが高く、いきなりそこに踏み出すのは難しいですよね。ぼくはそこの間に『交流と発散』ができる場所があるといいのではないかと考えています。つまり理論と実践でもない中間領域、『3番目の学びの場』とも呼ぶべき場所として、このアフタークラスが機能するとおもしろいんじゃないかと。

六本木未来大学では講義が終わるとすぐに帰ってしまう人も多いと聞きますが、参加している人のなかには、自分の考えを話してみたい、あるいは同じような悩みや課題を感じている人たちと出会って、アイデアを共有したり交換したりしたいと思っている人も少なからずいるのではないでしょうか。アフタークラスでは、クリエイティブディレクターである講師から聞いた話を受けて、『自分たちならどう考えるか?』ということを話せる場をつくることが大事だと思っています。教えてくれた講師が不在になるということもあり、賛成や反対もあったりして、放課後のように、みんなでわいわいと肩肘張らず伸び伸びやれるといいですね(笑)」

問いが問いを生んで、社会を変えていく

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横石さんは、IDEO TokyoやWIREDなどとワークショッププログラムの開催も担当。

 アフタークラスには、好奇心旺盛な人や何かにチャンレンジしている人、さらに言えば、課題を前にして「悩める人」にこそ参加してほしいと横石さんは言います。とはいえ、アフタークラスはその「答え」を見つける場所ではありません。

 「そもそもワークショップで何か答えを見つけたり、自分を変えたりすることを期待するのはナンセンスだとぼくは思っているんです。人は本業で働く時間が5割だとすれば、残りの5割を自ら学んだり、遊んだりする時間にあてられますよね。つまり自分を変えるためには、ワークショップに参加している"残り時間"だけではなく、トータルで自分を磨くということをしなければいけない。そういう意味では、ワークショップとは本業の仕事と補い合う関係にあるべきものだと思います。

アフタークラスは、講義から生まれたある問いがあって、たとえば30人が参加したらそこから30の新しい問いが生まれていく場所です。決して、問題の解決をするだけの場にはしたくない。参加したみんながまたそれを持ち帰って、その問いが自身の仕事や生活で新たな気づきとなって広がっていく。だからアフタークラスは答えを見つける場所じゃなく、問いが問いを生んで、それがやがて社会を変えていく──そのためのきっかけになればいいと思っています」

そうした問いを広げていくためにも、アフタークラスでは「対話」を中心とした場作りを目指していきます。

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横石さんがオーガナイザーを務めるTOKYO WORK DESIGN WEEKの一コマ。毎年勤労感謝の日前後、働き方にまつわる7日間のプログラムが組まれる。

「1回話を聞いて、それを自分の血肉にするというのは簡単ではありません。そのためにはただ話を聞くだけではなく、内容を咀嚼して理解をする、つまり自分で『編集』をしていく必要があります。ただ、その編集を1人でするのは難しい。だからこそ、自分の考えを整理したり、1人では得られなかった気づきを得るために人と話すことが大事なんだと思います。なにげない会話から『自分はこんなことを考えているんだ』『あのときの話はこういうことだったかも』と気づくことがありますよね。そうやって対話を中心に、それはおしゃべりと言ってもいいかもしれませんが、いろんな人が問いを『自分ごと』にできるような場を作っていきたいと思っています」

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【information】

六本木未来会議アイデア実現プロジェクト#07
【講師】田川欣哉(デザインエンジニア/Takram代表)
【開催日】2017年6月2日(金)
【時間】19:00〜21:00
【参加費】2,000円
【受付】事前申込制 
 ※先着順となります。
※ご好評につき受付は終了いたしました。
※最新情報は六本木未来会議メールマガジンで配信します。登録はこちら
【場所】東京ミッドタウンカンファレンス(ミッドタウン・タワー4F/東京都港区赤坂9-7-1)

六本木未来大学アフタークラス
【講師】横石崇(「TOKYO WORK DESIGN WEEK」発起人/オーガナイザー。&Co.Ltd代表取締役)
【開催日】2017年6月26日(月)
【時間】19:00〜21:00
【参加費】2,000円 
【受付】2017年6月2日(金)第12回六本木未来大学にて申込を受け付けます。 
定員に余裕がある場合、WEB上で追加募集します。 
【場所】東京ミッドタウン・デザインハブ(ミッドタウン・タワー5F/東京都港区赤坂9-7-1)

横石崇
「TOKYO WORK DESIGN WEEK」発起人/オーガナイザー。&Co.Ltd代表取締役。1978年大阪市生まれ。多摩美術大学卒。広告代理店、人材紹介会社の役員を経て、2016年に&Co.Ltd設立。ブランド開発や事業コンサルティング、クリエイティブプロデュースをはじめ、人材教育ワークショップやイベントなど、企業の内と外において"場の編集"を手がける。やさしさの学校「NEW_SCHOOL」、旅する勉強会「ラーニングキャラバン」主宰。『WIRED』日本版公認コントリビューター。編著書に『これからの僕らの働き方 次世代のスタンダードを創る10人に聞く』がある。