PROJECT REPORT インタビューで得たクリエイターのアイデアを、リアルな場で実現する「アイデア実現プロジェクト」

六本木未来会議アイデア実現プロジェクト#16 「生命感あふれるアートプロジェクト」by 小林武史

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都市の地下道に、人々の個性が並ぶ。

東北の「Reborn-Art Festival」でも使用された、全体にカメラのデザインがあしらわれたトラックの中で撮影をすると、その背面から短辺1メートル以上ある白黒の巨大ポートレートが出力されます。アートナイトに先駆けて、5月24日(木)からスタートしたこのプログラムは、連日、すぐに撮影できる人数が埋まってしまうほどの人気ぶりでした。

出力した写真はスタッフによって回収され、日々多くの人々が行き交う、東京ミッドタウンの長い地下通路に運ばれて行き、2時間も経たないうちに、50メートルにおよぶ壁一面に写真が貼り出されました。たくさんの人の白黒の巨大な笑顔。スペースが足りずに、新しく届いた写真はどんどん上に貼られ、常に景色が変わり続けています。さきほどまで1階で写真を撮っていた人たちが、次々と移動してきては、自分の写真を見つけては大はしゃぎです。

ポートレート

ポートレートは、片目を閉じたり、口を大きく開けたりと、個性が写し出されます。東北で撮影したポートレートも並んだことで、さまざまな人と時間が同じ場所で混ざり合いました。

参加者からは、「たくさんの人の写真が、六本木の地下に並ぶのがおもしろいですね。一見壁紙みたいだけど、よく見るとみんな全然違っている。私たちの日常と一緒」
「いろんな国籍や年齢の人と写真が並ぶと、不思議とつながっている感じがします。前から知り合いだったような、『みんな、久しぶり!』という気持ちです」といった声が聞かれました。

回廊

「JRが考えた、撮影したときの人物の顔の大きさや、背景のドットの大きさが規定されていて、それぞれの人間らしさやキャラクターが、狙い通りに浮き出て見えるような効果があったとあらためて思いました。プリントされた写真が、東京ミッドタウンと地下鉄六本木駅をつなぐ、都市の中だと容易に通り過ぎたりすれ違ったりする回廊にペイスティングされて、それを見る人たちとちゃんと混ざり合っていましたね。見る人たちも参加するし、そこに「Reborn-Art Festival」発祥の地である石巻の、僕にしたら馴染みのある顔が溶け合っているように感じて、個人的にちょっとキュンときました」
と会場を訪れた小林さん。

INTERVIEW